『大津遠太記録』を発刊しました。

 「大津遠太記録」は、久留米藩御船手方(筑後川と中心とした海上輸送を取り仕切る役職)で藩海軍士官としても活躍した大津遠太(1831~83)の記録です。

 この度、久留米市教育委員会所蔵の同史料を本研究所代表の小澤が翻刻して解題を附し、編集と監修を久留米大学文学部国際文化学科教授の吉田洋一先生にお願いしました。発行は、佐賀大学理工学部内に事務局がある低平地研究会と久留米大学比較文化研究所の連名です。

 本書では、天保年間(1830~43)に藩校明善堂での修学事情から、嘉永 6 年(1853)に「小船頭並」として出仕後、明治 5 年(1872)の最後の航海(蒸気船千歳丸)までを収載する。幕末久留米藩の和船から蒸気船へ転換していく経緯、操船術伝授に関する佐賀藩との関係などを検証する上でも好史料です。

※同書は低平地研究会(LORA)・国際低平地研究協会のニューズレターでも紹介。 (IALT)https://www.lora-saga.jp/newsletter/NL99+100.pdf

 A5版、本文78頁、表紙レザック仕上げ。非売品ですが、若干残部があります。内容にご関心があり、送料を着払いにてご負担いただけれる方は、rekikouken@gmail.comまでお問い合わせください。

2021年04月04日